生活習慣と血圧のコントロール

生活習慣の見直し

規則正しい生活

 時間医学でも触れましたが、不規則な生活が血圧の活動期と就寝期の血圧の差を無くし、動脈壁の硬さを増加させるとともに、食塩感受性を増してより血圧を高くしてしまいます。

塩分の過剰摂取

 日本人の多くがもともと塩分感受性が高いと言われています。世界保健機関の推奨する塩分摂取量は一日あたり6gで現在の日本人の平均塩分摂取量の約半分です。ちなみに外食でのラーメンは1食7gと言われていますので、ラーメンのスープまで飲むとこれだけですでにオーバーしてしまいます。野菜を多く摂ると野菜に含まれるカリウムがナトリウムの排泄を促し、塩分の体への貯留を防ぎます。

適度な運動(体を動かす)の習慣

 運動はしている間は血圧を上げますが、その後は直接血圧を下げる作用があります。ちなみに厚労省が推奨する3エクササイズ/日程度の運動を行った場合、10〜20mmHg程度血圧を下げる作用が2日間ほど持続すると言われています。

 一方、内臓脂肪細胞を小さくすることで巨大化した脂肪細胞から分泌されるアンジオテンシノーゲン・レプチンの量を減少させて血圧を上げないようにするためにも適度な運動は必須です。

 ちなみに3エクササイズとはウォーキングであれば1万歩/日、スロージョギングでは1時間程度の運動です。ウェイトリフティングの様な運動では血圧は運動中非常に高くなり、血圧が高い傾向の人にはあまり勧められませんが、筋力増強や維持には欠かせませんから、血圧の高めの方がこれらの運動を行うには医師やトレーナーの指導に従ってください。