かかりつけ医

 大型の医療設備が導入されるに従い、高度専門医療機関や、総合病院には設備が完備してどんな病気でも対応できるから安心である。あるいは、専門医が専従しているのでどんな病気でも治せるといった概念があります。このため、混雑して長時間待たされても大きな病院にかかったほうが良いといった風潮があります。

 

人は単なる臓器の集りではない

 高度医療機関は多くの専門医を配し、その専門領域で病んでいる臓器を検査、治療を行っています。完成された成人の場合、多くの疾病が臓器の障害に起因しているので、このようなシステムが有効に機能していますが、乳幼児の場合、小児専門医は生物として未完成な状態であることを認識し、臓器と全身との平衡・調和の元に検査、治療を行っており、いわゆる臓器別専門医とは異なったアプローチを行っています。

 一方、全身・あるいは個々の臓器の衰えが見られる高齢者にとっても、乳幼児と同様の全身と臓器との平衡・調和が必要であす。高齢者の場合では、しばしば臓器の障害を完全に修復させることが不可能で、障害の程度にあわせて調和を図らざるを得ないことも体験します。すなわち、高齢者はそれぞれ障害を受けている臓器のを修復するだけでなく全人的に診てゆく必要があります。

地域のかかりつけ医として

かかりつけ医
病診連携/看護/介護連携

 かかりつけ医として感冒様症状や腹痛、下痢といった急性症状はもちろん、糖尿病、高血圧などの慢性疾患の外来診療、病状により検査、治療のため高度専門機関への紹介など病診連携、あるいは高齢者、ねたきり患者への往診、訪問診を行っています。

 また、疾病による制限あるいは推奨される行動など日常生活での注意点や検診結果を踏まえた生活、保健指導、生活指導、栄養相談などを行っています。