血糖値の正常値は?

正常血糖値の下限は

 80mg/dl以下になると肝臓では蓄積されているクリコーゲンからブドウ糖を作り出します。一方、中性脂肪を蓄積している内臓脂肪からもグリセロールとして肝臓を介して糖を作り出します。筋肉からはタンパク分解からアラニンとして、また、代謝活動自体からケトン体として肝臓を介して糖を作り出し、非常に高度の飢餓状態を除き80mg/dl以上に保っています。

正常血糖値の上限は?

空腹時の血糖値

 脳はブドウ糖のみを唯一のエネルギー源としている関係上、上記のごとく血糖値を高く維持しようとしていますが、高すぎる血糖値は、動脈硬化の原因にもなり、細胞毒性を持っていると考えるべきです。そのため、空腹時であっても、のちに述べるインスリンは分泌されています。その結果、100mg/dl以上の値の時には異常が生じていると判断します。

食後の血糖値

 若くて健康な(10〜20代前半)では、食後であっても全時間帯で120mg/dl程度までしか上昇しないと言われています。しかし、血糖値は食事の量や質ばかりではなく、食事からの間隔、体の状態(ストレス、疲労状態、あるいは妊娠や感染症の存在など)によっても大きく変化し、血糖値を高めに維持することで疲労回復や、免疫力の増強=感染の克服を行っている面もあるので通常は食後の血糖値では判断しません。